ササオ シンタ
SASAO Shinta
笹生 心太 所属 体育学部体育学科 体育理論(医学を含む) 職種 准教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2021/09 |
形態種別 | 国内学術誌に掲載された論文(本学紀要の論文を含む、報告は含まない) |
招待論文 | 招待あり |
標題 | 「復興五輪」をめぐるポリティクス:災害パターナリズムに抗する被災地 |
執筆形態 | 単著 |
掲載誌名 | 大原社会問題研究所雑誌 |
掲載区分 | 国内 |
出版社・発行元 | 法政大学大原社会問題研究所 |
巻・号・頁 | 755・756,6-23頁 |
著者・共著者 | 笹生心太 |
概要 | 本研究では,東京が「復興五輪」というコンセプトを掲げて 2020 年大会開催を勝ち取ったことに対する筆者の違和感を出発点として,復興の当事者たちから「復興五輪」がどう見えるのかを素描した。本研究ではまず,「復興五輪」というコンセプトは,2020 年大会を被災地の復興に役立てたいという切なる願いから生まれたのではなく,あくまで 2020 年大会開催を勝ち取るための方便に過ぎなかったことを確認した。そしてその後,数多くの事業が大会推進側によって発案され,被災地はそれらを受け止めてきたことを確認した。こうした過程を踏まえれば,「復興五輪」関連事業は,典型的な災害パターナリズムだったと言える。しかしながら,こうした過程を被災地,具体的には被災自治体の立場から見れば,ことはそれほど単純ではなかった。例えば復興ありがとうホストタウンという事業への参加自治体は,外部から押し付けられた同事業にただ翻弄されたわけではなく,むしろそれを能動的に受け止め,積極的に活用しようとしていた。このように被災地は,外部から押し付けられた「復興五輪」関連事業を能動的にうまく読み換えようとしていたと言える。 |